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このブログは、私が物心ついた頃から耳にしてきた洋楽・邦楽のポピュラー音楽について、当時の思い出を交えながらエッセイ仕立てで書いていくものです。

昨年、日本大衆音楽史上最高のソングライターである筒美京平さんが亡くなられた。

地上波テレビでも多くの特集番組が組まれ、私もすべてを網羅したわけではないが気づいたものは一応チェックした。

だけど、どれもなんか不完全燃焼というか、スッキリしないというか、観て良かったというものが残念なことに一つもなかった。年末の「爆笑問題田中裕二が選ぶ筒美京平作品ベスト20」なる番組は、松本伊代の「センチメンタルジャーニー」とか昭和アイドル系がかなり上位に食い込んでいた。田中裕二が熱く語っているその時間、私は茶碗を洗いに立った。

筒美京平の代表曲としてよく挙げられるのは、『ブルーライトよこはま』『また逢う日まで』『魅せられて』そして『木綿のハンカチーフ』である。彼のコアなファンとしては「いや、もっと良い曲はいっぱいある」と言いたくなるところをグッとこらえて、まあ地上波だし大衆ウケするものを選んでるんだろうとは思うのだが、『木綿のハンカチーフ』ってそんなに良い曲ですかね?

太田裕美は、キャンディーズなどもそうだが私より少し上の世代の男性たちに人気があった歌手である。年齢的には南沙織や浅田美代子あたりと近いのだが、アイドルというよりは当時出現しつつあった「ニューミュージック」寄りの売り出し方をされていた。

その頃の女性歌手で私が一番好きだったのは山口百恵だ。阿木燿子・宇崎竜童コンビの『横須賀ストーリー』『プレイバックPart2』『イミテイション・ゴールド』そして『曼珠沙華』。元々アイドルには興味のない人間なのだが、山口百恵と中森明菜だけは私にとっては別格なのである。

太田裕美の話に戻ろう。『木綿のハンカチーフ』の数曲後にリリースされた『九月の雨』という曲がある。これも作詞・松本隆、作編曲・筒美京平なのだが、アップテンポながら暗く悲しいメロディーと、イントロ含めたアレンジが素晴らしい。大サビでさらに盛り上がり、胸を打つ。リアルタイムで「太田裕美ってそんなに好きじゃないけど、この曲は良いなー」と思っていたものだ。

最近の筒美京平再評価ブームに便乗して、あまちゃん女優・橋本愛に『木綿のハンカチーフ』を歌わせてヒットを狙う日本のメジャー音楽業界にちょっとだけ異論を述べさせていただいた。

☆☆☆

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

佐々木美智代
(ジャズシンガー、草の根音楽評論家)

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    • 渡辺紘規
    • 2021.04.24

    「木綿のハンカチーフ」
    私の年代にとって忘れられない曲です。
    今でもこの曲を聞くと昔の自分に戻ります

    • 渡辺紘規
    • 2021.04.24

    もちろん「九月の雨」も好きな曲です。
    でも……木綿のハンカチーフに当時の思い出が重なってしまうのです(笑)
    ここまで書いてラックを確認に行ってみたら、CDは買ってなくてカセットテープでした。

      • Mitty
      • 2021.04.24

      渡辺さま
      コメントありがとうございます。
      「木綿の・・」と同じか似たようなシチュエーションだった人もいるかもしれないのですね。
      私はどちらかというと「九月の雨」ストーリーのほうがあったかも。
      単にマイナーなメロディが好きというのもありますが。

    • トッポジョージ
    • 2024.01.24

    わざとドラマ的に作ったのかな~ 木綿のハン・・・で分かれたのに逢いたくなったのかな~
    9月の雨で逢いになんかロマンチック
    この時僕は、中学生、レコードよりFM放送でテープに録音して聴いていた。ドラマみたいに聴いているの俺だけかな?思っていた。
    最近スマホなどでの音楽を聴けることで過去の木綿のハン・・がまた聴ける。

      • Mitty
      • 2024.02.23

      ブログ放置してました。申し訳ございません。
      YouTubeや音楽サブスクには私もお世話になりっぱなしです。
      昔は自分で聴きたい音楽はレコードを買うか、友達から借りるか、FM雑誌でオンエアされる曲をチェックして録音するかでした。1980年前後に貸しレコード屋というものが出始めて、少し自由度が増しましたね。